金持ちはどんな悩みがあるの？富裕層が抱えている問題

これまで海外カジノで会ってきた人や、会社絡みで知り合った金持ちたちは何人もいます。

経済的に充足している富裕層は、経済的に困窮している層に比べると悩みなどないと思われがちですよね。しかし、一般的には「勝ち組」「成功者」とカテゴライズされている富裕層にも、そのクラス独自の悩みを抱えているのです。

果たして富裕層が持っている悩みとは、いったいどのようなものなのか、ミスターＳ目線で思い返してみました。今回は富裕層が抱えている悩みの代表例、その悩みの解決策、逆に悩みを抱えていない富裕層の特徴などについて書いていきます。富裕層で悩みを抱えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

お金に関する悩み

経済的に恵まれている富裕層にとって最も程遠いと思われているのが、お金に関する問題です。

しかし、お金に関する問題はもちろん富裕層も持っています。

仕事がなくて生活できない、食べるものにも苦労している層からみると、裕福な生活をしている富裕層のどこにそのような悩みがあるのか、疑問に思う人もいるでしょうが、一般の平均以上の年収であり生活水準の高い生活を送っている富裕層にも、お金の悩みはあります。富裕層が抱えているお金に関する悩みの例は、以下の通りです。

税金の悩み

収入が多ければ、それに比例して納税率も高くなります。

法人税、所得税、消費税、住民税、など諸々合計すると稼いだ金額の半分くらい持っていかれる場合もありますし、さらに不動産を所有していれば固定資産税も多額の税金を納めなくてはいけません。

税金を払うために仕事をしているという声すら分かる分かる、ってなります。

相続・贈与問題

資産が大きければ、自分の死後のことも考慮しなくてはいけません。

資産が大きいと浮上してくるのが相続や贈与の問題です。残された遺族・親族が自身の相続・贈与の対象は自分であると主張して、骨肉の争いをすることはよくあるケースです。

そのような争いを避けるために、生前のうちに相続や贈与についての処理もやっておく必要があります。

資産運用

資産運用にかかる諸費用も考慮する必要があります。また、資産運用の対象である株や不動産などは、その時代ごとに資産価値が変動するのでその価値が安泰とは限りません。

そのため、常に変動の動向に気を配る必要があります。 

また、親の介護や老後資金など、一般層が持っている悩みは富裕層も同様に持っています。富裕層の場合は、生活水準の高い生活をしているので、より諸費用もかかるでしょう。

子供の教育に関する悩み

家庭を持つと生じるのが、育児の問題です。

1人の人間を育てること自体が大変な労力を要しますが、それに加えて養育費用も子どもが成人になるまで、高額な金額を用意しなくてはいけません。 

富裕層であれば質の高い教育を受けさせるために、一般的な家庭より膨大な養育費を準備する必要があります。また、親としては良かれと思い子どもに裕福な生活を送らせると、何でも好きなものが手に入る環境のため、努力をしなくなる・自主性がなくなる可能性もあるでしょう。

子どもが大きくなっても親からの金銭的なサポートが続けば問題ないですが、それでは人間として自立できないという危険性が生まれます。

生活水準のキープが必須

高年収を達成している人の特徴のひとつに、ワーカホリックであることが挙げられます。

四六時中、仕事に真剣に打ち込んでいるため、その労働量が収入に反映されて、その結果いつの間にかセレブの仲間入りをしているという流れです。 

それが独り身であれば自分の収入はすべて自分で独占できますが、その状態で結婚をして家庭を持った場合、収入の使い道は家庭の生活費・養育費へと移行します。

 

年収の高い富裕層の場合、一般よりは生活水準が高いので、それに見合う収入をキープしなければいけません。そのため、富裕層のポジションをキープするために、日々仕事に追われて、家族と過ごす時間が作りづらくなります。

「家族のために一生懸命働いている＝家族と過ごす時間が少なくなる」、という方程式が出来上がってしまうのです。

詐欺被害の悩み

富裕層といわれるほどの収入があると、寄ってくるのが詐欺師です。

大金を持つと、どこから聞いたのか知らないような輩が続々と来るようになります。友達の友達、とか遠い親戚を名乗ったり、資産運用などうまい話を持ちかけてお金を取ろうという輩が寄ってくるので、その対処をするだけでもストレスが発生します。

 

詐欺の手口があからさまなものであれば対処は簡単ですが、問題なのは赤の他人ではなく親しい身近な人の詐欺です。

信頼している人から、資産運用やビジネスなどの話がきた場合「この人だったら信用しても大丈夫だろう」と財産を渡してしまうケースは少なくありません。その結果、持ち逃げされて、経済的に大きなダメージを受けることは、よくある話です。

逆にそのような被害に合わないように常に気を張った結果、あらゆることに疑心暗鬼になってしまい、多大なストレスを抱えてしまうケースもあります。 

人間関係の悩み

どこの世界にも妬み・嫉みと言う感情は存在しますが、富裕層になったからといっても、そんな世界から抜け出せることはありません。

富裕層の人は自尊心が高い人が少なくないので、富裕層が数人集まれば、たちまち始まるのがマウンティング合戦です。 

いかに自分がセレブな生活をしているか、と言う自慢話合戦が開始されて、少しでも質素なところを見せると、嘲笑を浴びてしまうでしょう。

そのような自慢にまったく興味がない人なら問題ないですが、それを気にする人は自分の庶民的なところを見せないように頑張ってしまい、その結果、精神的に疲弊してしまいます。

 

その逆で、周囲が富裕層でない一般層が多かった場合も問題があります。

本人が富裕層アピールをしているわけではないのに、「セレブぶって気に入らない」「お金の悩みがなくて気楽で羨ましい」と妬み・嫉みの感情をぶつけられることも少なくありません。 

このように、富裕層であっても、余計な人間関係に疲れてしまうこともあるのです。

富裕層の悩みの対処法とは

以上、説明してきたように、幸せで悩みなどないと思われている富裕層であっても、その地位特有の悩みはあります。また、その悩みとは富裕層だけにしかないものもあれば、人間関係などどこの世界でも起こりうる悩みもあり、その種類はさまざまです。

では、そのような悩みに富裕層はどのように向き合い、どうやって対処すればいいのでしょうか。悩みを解決するヒントを、次より紹介しましょう。

仕事や近所付き合い以外の交友関係を広げる

転職者、定年退職をむかえた人の意見でよくあるのが、仕事を辞めた途端に会う人が誰もいなくなった、という意見です。それまでは数十年ずっと家と職場の往復だったので、それ以外で人と出会う機会がなかったためにそのような現象が生じます。

また、そのような人は、毎日職場で会っている人たちが自分の友人、という考えを持っている人が多いです。家族と過ごす時間以外は毎日職場の人たちと仕事、食事、飲みなどを一緒に過ごして、濃密な関係を築いていると思い込んでしまいます。

なかには、職場の人とプライベートでも仲良くしている人もいるでしょうが、「職場で会う人間＝仲の良い友人」と言う考えは基本的に間違っています。

 

職場の人間たちはあくまで同じ職場で同じ仕事をするから毎日会っているわけであって、転職や定年退職すればもう職場で会うことはないので、それで関係は終わりです。

それに気づかない人は「自分は友達が多い」と勘違いしたまま数十年を過ごします。 

そして、職場を離れた際にその事実を知って、「自分には友達が1人もいなかった」「数十年俺は何をやっていたんだ」と深い落胆を味わうのです。そのような大きな失望に襲われないためにも、職場と家庭以外で人と出会って、交友関係を広げるようにしましょう。 

ビジネス以外のあらゆるタイプの人間と交流すれば、人脈だけでなく知見も広がります。

さまざまなことに詳しい人とも知り合えて、さらに知識は広がるでしょう。それにより、日々の悩みであるお金や教育などに関する悩みも、相談できたり新しい情報を知ったりできます。 

読書に時間を費やす

新しい学びをしたい場合、資産運用に関するセミナーに通う人も少なくないでしょう。

自分から出向く姿勢は良いことではあります。しかしセミナーに行く人の多くが、「セミナーに顔を出した」というだけで完結してしまい、その後が続かないケースがあります。もちろんセミナーで学んだことをその後の活動に活かす人もいますが、多くはそこで終わってしまいがちです。

 

そこでおすすめなのが、読書です。

読書は活字を読んで多くの情報を得ることも目的ですが、それだけではありません。活字は映像や音がないので想像力が働き、脳のトレーニングにもなるメリットがあります。

活字だけだったらSNSやネットも同じだろうという考えの人もいるでしょう。しかしネットに溢れる文章は、スマホなどのデバイスに合わせた平易過ぎる文章のため、想像力はそれほど働きません。また、一度SNSを見始めてしまうと、惰性的にダラダラと続けてしまう傾向があります。

しかし、読書であれば著書の数十年で築き上げた方法論・思想がほんの数時間で入手できるので、大いに学びがあるでしょう。活字だけであらゆる悩みが解決できるとは限りませんが、悩みを縮小させて円滑に生活を送れるヒントは得られます。

趣味を持つ

先述した職場・家庭以外の人たちと会うことにも通じますが、趣味を豊富に持つことも心に余裕を持つ秘訣になります。

趣味に没頭するとストレス解消になりますが、メリットはそれだけではありません。趣味はただ楽しむだけでなく、職場などでは気づくことのない物の見方・考え方が養えることが特徴です。

 

また、趣味を通じて新たな横のつながり・人脈もできます。鬱気味で引きこもり気味だった人が、あることに興味を持ってから能動的に動くようになり、気がついたら多くの仲間もできたという例も少なくありません。新たな出会いを提供してくれるので、富裕層の人間関係で悩んでいる人にとっては、息苦しさを解消してくれるでしょう。 

家族と出かける際、近場だけで済まさない

家庭を持つ人にとって最も身近な人間関係は、家族です。家族の中が円満でないと、それ以外の人間関係も良好な関係は築けないでしょう。

そのため、家族が喜んでくれるために家族サービスを実行する人もいるでしょうが、その場合、やってはいけないことは適当に近場で済ませてしまうことです。

近場で済ませる人は「新しい情報を調べるのが面倒だから、近場のいつものところなら無難だろう」という考えの人が少なくありません。しかし、そのような癖がついてしまっては、面倒という気持ちが根付いてしまいます。

これがプライベートだけならまだ問題はないでしょうが、仕事やその他、あらゆる場面で面倒という気持ちが出てしまうと、何もかもが円滑に進んでいかないでしょう。

 

家族とのお出かけの際は、少しの遠出でもいいのでその土地のご当地グルメを味わうなどの工夫をこらすことが大事です。

もちろん予算の関係もありますが、限られた予算で考慮する柔軟な思考も鍛えられます。 

好奇心を持つ

柔軟な発想は、あらゆるトラブルに臨機応変に対応するための、大事な要素です。

そんな柔軟な思考を持つために、常に好奇心を持ちましょう。好奇心が皆無であらゆることに無関心でいると、柔軟さだけでなく対人関係も広がりを見せず、それでも付き合いのあった人たちも去ってしまうでしょう。 

しかし、好奇心を持ってあらゆることに柔軟に対応していけば、次々と新しい情報がインプットされて知識も豊富になり、心が豊かになっていきます。

それにより自然と対人関係も広がり、信頼できる仲間が増えていくはずです。仲間が増えれば何か悩みに直面しても手助けをしてくれたりアドバイスをもらったりできます。

 

好奇心を持つための秘訣は、余計な自尊心を捨てることです。人付き合いが苦手な人でも積極的にあらゆる場所へ出向き、さまざまな価値観を知ることが大事といえるでしょう。 

余計な自尊心が消えてしまえば、富裕層にありがちな余計なマウント合戦や妬み・嫉みが小さく思えて、気にならなくなるでしょう。

富裕層の悩みまとめ

貧富の差が激しくなる昨今、衣食住ですら満足に持てない層も急増しています。

そのようなご時世において生活水準の高い生活を送っている富裕層は、悩みなどないのではないかと思われてもおかしくありません。

しかし富裕層は富裕層で多くの悩みを抱えています。その悩みは富裕層独自のものもあれば、人間関係など普遍的な悩みもあり、悩みの種類はさまざまです。

 

どのような層にとっても、日々のストレスを解消するためのガス抜きの手段はあります。

今の自分の生活において足りないものはないか、今の生活のままでいいのか、と自信を見つめ直す作業を行うことが大事です。

自身の今の価値観だけにとらわれずに、新しい一歩を踏み出す行為こそが今後の生活を円滑にしてくれるでしょう。